お葬儀に関するお返し物は、その渡し方や金額などは地域やそのときの時代のながれによって大きく変わってきます。一般的には、大きく分けて2種類の返礼品があります。
ひとつは参列してくださった方にお渡しする『会葬礼品』や『参列御礼』などと呼ばれるものです。かつては『粗供養品』ともよばれ、なくなった故人に代わり施しを行い、その徳を持って故人を供養するという意味が含まれていました。つまり、参列・弔問いただいた方に対するお礼です。
それとは別に、『香典返し』『忌明け返し』というものがあり、これは(贈物をいただいたらお返しをする)という日本の贈物文化からきたものだといわれています。
四十九日や満中陰を待って品物をお返しし、御香典などを頂いたことに対するお返しという意味合いになります。
また『会葬礼品』と『香典返し』を一緒にし、弔問のときに渡す方式である『当日返し』という方式もあります。この方法であれば、後日住所を調べて返礼品を選び郵送する、時間的・精神的・経済的負担を省くことが出来るということから、今では主流となっています。
上記以外では、通夜の参列に対する『通夜返礼』を準備する地域もあります。当会館がある地域では、『当日返し』の品物を通夜・葬儀の両日ともに準備して御香典を出された方へ渡し、通夜には『通夜返礼』を準備して通夜に弔問に見えた方へそれぞれ渡すという形が一般的です。