精進料理とは、一般的に肉や魚を使わずに野菜や果物や海草などを用いて造られた料理を指します。ただし、野菜の中でもニラ、ネギ、ニンニクなど臭いがきつい食材は使いません。また香辛料など刺激の強い物もあまり用いない約束になっています。精進料理は、鎌倉時代の禅宗で確立され、調理方法から食事の作法に至るまで細かいルールが出来上がりました。
例えば、道元(禅宗のひとつである曹洞宗の開創者)の「典座教訓」に以下の通り記されています。
葬儀のマナーについて
精進料理について
- 五つの調理法(生、煮る、焼く、揚げる、蒸す)を用いなければいけない
- 五つの味付け(甘い、辛い、すっぱい、苦い、塩辛い)をしなければならい
- 五つの色(赤、白、緑、黄、黒)を使った献立を作らなければならない
- 素材はあますところなく使わなければならない
ここから永平寺流の精進料理が生まれた、と言われています。永平寺では料理を支度することが重要な修業の一つと考えられています。